« 電書ページめくり機のバッテリーモニター、手直し【2022/10/14追記】 | トップページ | 2022年 面白かった本 »

2022/12/14

TinkerBoard 2S用の公式ケースを買って、ちょっと改造【2023/03/08追記】

2021年3月に買って、動作はサクサクだけれどヒートシンクが巨大で既存ケースに入らず使いにくいなどとレポートしていたTinkerBoard 2SをLinuxの勉強用などに時々使っていたのですが、さすがに裸族のままだと埃っぽくなって申し訳なくなり、適当なケースが無いものかと検索したら、知らない間に公式のケースが出ていました。これを買って、ちょっと改造して使い始めたのをレポートします。
Tb2sc01
販売ページはこちら:
ASUS Tinker 2 Fanless Case | Physical Computing Lab
…画像ファイル名から2022年5月末に発売されたようで、約半年もスルーしていたようです。

いくつかの販売サイトを見たのですが、ASUS公式だと思われる外観写真しか無くてよく分からないなと思っていたところ、タイのFA屋さんであるIBCONが開封の儀を動画で上げてくれていました(こちらは2022年4月):

これによると、
・上側のケースが半分ぐらいヒートシンクになっています。これは強力そう。この部分とCPUを金属ブロックで挟むようです。
・下側のケースにシリコーン(サーマルパッド?)が付くようです。どうやって位置決めして何を放熱するのか、動画ではよく分かりません。

また、ケースに組み込むなら電源スイッチは付けたいところ。上面に付けると積んだときに邪魔なので、側面に付けたいなと思って寸法を見積もったところ、 たまたま手持ちのLED付きスイッチが付けられそうで、到着したら検討することにしました。

私が見つけた2022年12月8日時点では「在庫切れ、次回の入荷は10月上旬予定、予約可能」となっていて、いつ入手できるか不安だったのですが、1週間待たず13日に送られてきました。小さい箱なのに、持ち重りします。これまでケースというと3ple Deckerなどのプラスチックケースしか知らなかったので、少し驚きました。

さて、開けてみましょう。上記の動画などから分かるところはそのままでした。
下側のケースに貼る「シリコーン」はゲル状で冷たく感じるサーマルパッドで、RAMとeMMCに接するようにガイドがついていました:
Tb2sc02
これは有効そうですが、Sなしの2だとeMMCが無くてランドが剥き出しになっているので、絶縁が心配です。
TinkerBoard 2Sのボードと標準添付のヒートシンクおよびケース付属の金属ブロックを一緒に見ると、このようなスケール感です:
Tb2sc03
このケースの放熱が、標準添付のヒートシンクよりも強力そうで期待できます。また、金属ブロックは他の部品とのクリアランスを確保することと、サーマルパッドを介してCPUに密着させるように考えられているのだと思われます。

使おうと考えている電源スイッチは、ちょうど放熱板になっていない「くりぬき」部分に入る大きさでした。
Tb2sc04
ごつい部分へ穴を開けることになったら大変だと思っていたのですが、幸い厚さ1mmのアルミ製サイドパネルにドリルとハンドリーマーでφ16mmの穴を開けるだけで済みました(真空管アンプを作るため45年前に買った道具です)。なお、LEDの電源は電源スイッチ用ジャンパーの隣にあるファン用ヘッダーの5Vが使えました(GPIOを占有しないで済みました)。

組み立てて動作しているところは冒頭の写真。電源スイッチの下に空いている3連の小さい穴からTinkerBoard2/2Sの動作インジケーターが見えるようになっているのがいいなと思いました。
Tb2sc05
ちなみに左からプログラマブル、アクセス、電源です。
最終的に、重さは295gでした。

放熱具合を見るためにYouTubeのフルHD連続再生をしてみたところ、ケースが全体にほんのり暖かくなる程度です。標準添付のヒートシンクでも私の使い方では熱くなることは無かったのですが、ケースに入れてもファンレスで熱的に安心できるのはポイント高いです。送料込みで5588円は少し高いかなと思ってましたが、いかにも数が出ない金属加工品としては満足の逸品です。

以上、何かの参考になれば幸いです。

パドラッパ from MacBook Air (2017)

【2023/03/08追記】
電源スイッチの配線をボード上のどこから取ればいいのかというご質問を頂きました。確かに書き漏らしていました。
TinkerBoard 2/2SのQuick Start GuideにあるTop View配置図の「Power on」がスイッチ接続端子です。
Tb2sc06
実際に接続しているところのアップ写真も掲載しておきます。灰色の2線がスイッチで、赤黒がLEDの電源です。
Tb2sc07
以上、ご参考まで

| |

« 電書ページめくり機のバッテリーモニター、手直し【2022/10/14追記】 | トップページ | 2022年 面白かった本 »

コメント

早速のご回答ありがとうございます。
ご丁寧にアップ写真まで掲載して頂き大変助かりますので今後とも宜しく。

投稿: 梅田 茂 | 2023/03/08 14:47

ご質問ありがとうございます。確かに書き漏らしていましたので、本文に追記しておきました。40ピンのGPIOは使わず、専用のピンヘッダに接続します。

投稿: パドラッパ | 2023/03/08 13:48

TinkerBoard 2Sを最近購入しました。
教えて下さい。
電源スイッチの+-は40pinの何番pinから取ればよいのですか?、初心者で何も分からないので、よろしくお願いします。

投稿: 梅田 茂 | 2023/03/08 13:11

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 電書ページめくり機のバッテリーモニター、手直し【2022/10/14追記】 | トップページ | 2022年 面白かった本 »