ASUSからTinker Board 2/2Sが出るようです(2021/01/14追記)
Raspberry Piと似た外形(あるいは全く外形互換)のSBC(Single Board Computer)はたくさん出ています(古い記事で失礼)が、私は2017年の秋からASUSのTinkerBoardを宅内の各種サーバーとして使っています(具体的にはApache, samba, 温湿度ログなど)。いまから思えば、2017年8月に国内発売されてすぐ買っていたことから、微妙にラズパイへ不満があったようです。実際に入手した頃のtwitterを見ると、最初トラブったものの、動き出せば
速くて感心していました。
その後、あれこれ使っていても全く不安や不満が生じなかったので、バックアップ 兼 開発用にもう1台買っていたのですが、先日GPIOで新しいことをしようとした時に2台目の挙動が不安定だったので、16GBのeMMCを載せて起動がちょっと速くなった他はほとんど仕様に変化の無いTinkerBoard Sを入手したのですが、これも2018年初に出たままで、もう新機種は出ないのかと寂しく思っていました。
…ちなみにこの2台目では、あの時やらかしたかも、という心当たりがないこともありません(汗
ところが!
先週末おもむろに新機種が出るというニュースが流れました。
これによると目立つのは:
・SoC強化(Rockchip RK3288 -> RK3399)
・メモリ倍増(2GB -> 4GB)
・無線強化(802.11b/g/n -> 11ac, Bluetooth 4.0+EDR -> 5.0)
・電源の互換性放棄(USBの5V -> DCジャックの12-19V:おそらくこれと同等)
・リアルタイムクロックRTC対応(詳細不明)
・空冷ファン用ヘッダ搭載(熱々が予感されて悩ましい)
・DisplayPort1.2対応のUSB Type-Cが1つ(デュアルディスプレイもスマートに対応)
といった辺りでした。
ちなみにRK3399はSnapdragon 650クラスだという記事がありました。ASUSはChromebookでも使っています。
無線部は写真によるとM.2 2230モジュールで、AzureWaveのAW-CB375NF(リンク先はデータシートPDF)を使っており、これは国内で売られているノートPCにも搭載されていることから(一例)、アンテナ次第ですが技適も特に問題無さそうです。 上記ニュースを見てあれこれ考えていたところで、ASUSの英語サイトに公式情報が上がっているのを見つけました。
大きくArmのbig.LITTLE対応とうたわれています。この技術には聞き覚えがあると思って調べたところ、かなり前(2013年!)にPC Watchで後藤弘茂さんが解説されている記事がありました。私には詳しいことは分からないのですが、記事中に "linaro"の文字列があるので、これがデフォルトユーザー名になっているTinkerBoardですから省電力化に期待したいところ。 さて、製品ページの中を見ていくと、CPU / GPU / Wi-Fiのパフォーマンスが大幅に上がっていることをアピールしています。その下に上記RTCや空冷ファンの説明がありますが、RTCはオンボードでバッテリーバックアップできるようです。これは組み込み系で使うのに嬉しい改良点だと思います。また、カードホルダはRaspberry Piと同じバネ無しのタイプになるようで、現行のTinkerBoardで動作中にmicroSDを押して抜いてしまった覚えがある身としては、「中の人」もやらかしたんだろうな、と笑ってしまいました。
また、現行Sにあるモード設定ピンヘッダが2Sにもあるようです(ファンコネクタ隣のJ3)。なお、同じヘッダが2にもあるのは、電源スイッチがSなしでも付くようになったのか、単なるミスなのか、分かりません。
次の図では、カラフルなGPIOコネクタが健在です。これ、実験するときに結構便利なので自作Arduinoクローン機でも採用したいと思いつつ、綺麗に塗れそうになくて逡巡しています。それはさておき、I/Oの安全性に気を配っておられるのに好感を持ちました(ただ、そもそもラズパイが「剣山」(花留め)でショートさせやすい構造なのが問題です)。 そして、最後の図で私は喜びに固まってしまいました。

ここに情報が載ることと、国内発売が楽しみです。 以上、何かの参考になれば幸いです。 パドラッパ from MacBook Air (2017) ps. 公式ではTinkerとBoardの間にスペースがありますが、書きにくいので繋いでいるところが多いです(すみません)
【2020/11/27追記】
商品紹介ページの"SPECIFICATIONS"に内容が入りました。これを見ていて、3.5mmオーディオ出力が無くなっていたことに気が付きました。ファンコネクタと引き換えになってずれた形です。メモリは4GBだと報道されていましたが、2GB/4GB 2タイプの模様。 【2020/12/11追記】
上記の公式ページが404 not foundになっていましたので調べたところURLが移動していたので、こちらの記事にまとめておきました。 【2021/01/14追記】
商品紹介ページのギャラリーに写真が掲載されていました。裏面に基板リビジョンが1.01とあるので、微調整しつつ量産に向けて進んでいるのだろうと思います。発売が楽しみです。ただ、技適マークが見えないのがちょっと不安…
Tinker Board 2S
Tinker Board 2
…ちなみにこの2台目では、あの時やらかしたかも、という心当たりがないこともありません(汗

先週末おもむろに新機種が出るというニュースが流れました。
これによると目立つのは:
・SoC強化(Rockchip RK3288 -> RK3399)
・メモリ倍増(2GB -> 4GB)
・無線強化(802.11b/g/n -> 11ac, Bluetooth 4.0+EDR -> 5.0)
・電源の互換性放棄(USBの5V -> DCジャックの12-19V:おそらくこれと同等)
・リアルタイムクロックRTC対応(詳細不明)
・空冷ファン用ヘッダ搭載(熱々が予感されて悩ましい)
・DisplayPort1.2対応のUSB Type-Cが1つ(デュアルディスプレイもスマートに対応)
といった辺りでした。
ちなみにRK3399はSnapdragon 650クラスだという記事がありました。ASUSはChromebookでも使っています。
無線部は写真によるとM.2 2230モジュールで、AzureWaveのAW-CB375NF(リンク先はデータシートPDF)を使っており、これは国内で売られているノートPCにも搭載されていることから(一例)、アンテナ次第ですが技適も特に問題無さそうです。 上記ニュースを見てあれこれ考えていたところで、ASUSの英語サイトに公式情報が上がっているのを見つけました。
大きくArmのbig.LITTLE対応とうたわれています。この技術には聞き覚えがあると思って調べたところ、かなり前(2013年!)にPC Watchで後藤弘茂さんが解説されている記事がありました。私には詳しいことは分からないのですが、記事中に "linaro"の文字列があるので、これがデフォルトユーザー名になっているTinkerBoardですから省電力化に期待したいところ。 さて、製品ページの中を見ていくと、CPU / GPU / Wi-Fiのパフォーマンスが大幅に上がっていることをアピールしています。その下に上記RTCや空冷ファンの説明がありますが、RTCはオンボードでバッテリーバックアップできるようです。これは組み込み系で使うのに嬉しい改良点だと思います。また、カードホルダはRaspberry Piと同じバネ無しのタイプになるようで、現行のTinkerBoardで動作中にmicroSDを押して抜いてしまった覚えがある身としては、「中の人」もやらかしたんだろうな、と笑ってしまいました。
また、現行Sにあるモード設定ピンヘッダが2Sにもあるようです(ファンコネクタ隣のJ3)。なお、同じヘッダが2にもあるのは、電源スイッチがSなしでも付くようになったのか、単なるミスなのか、分かりません。
次の図では、カラフルなGPIOコネクタが健在です。これ、実験するときに結構便利なので自作Arduinoクローン機でも採用したいと思いつつ、綺麗に塗れそうになくて逡巡しています。それはさておき、I/Oの安全性に気を配っておられるのに好感を持ちました(ただ、そもそもラズパイが「剣山」(花留め)でショートさせやすい構造なのが問題です)。 そして、最後の図で私は喜びに固まってしまいました。
EASY SETUP TOOLとありますが、要はBIOS設定だろうと思います(マザーボードのASUSですしね)。ここで、CPUやGPUの最高・最低周波数が設定できるとあるのですが、ということは、うちの宅内サーバーのようにある程度のパフォーマンスがあればOKな用途では最適な省電力設定も可能そうです。
Raspberry Piが典型的なのですが、新しくなるたびに消費電力が大きくなるのは面白くないと思っていました。そこにサクッとアンチテーゼを提示してくるASUSさん格好いいです。…と持ち上げましたが、私の勘違いかも知れません。 実はキーボード一体型のラズパイRaspberry Pi 400が出たら買おうかなと思っていたのですが、そのお金はTinkerBoard 2Sに取っておくことにしました。 なお、ここまで商品紹介ページの"OVERVIEW"に書かれている内容を読んできましたが、まだ"SPECIFICATIONS"と"GALLERY"は見出しだけです。
ここに情報が載ることと、国内発売が楽しみです。 以上、何かの参考になれば幸いです。 パドラッパ from MacBook Air (2017) ps. 公式ではTinkerとBoardの間にスペースがありますが、書きにくいので繋いでいるところが多いです(すみません)
【2020/11/27追記】
商品紹介ページの"SPECIFICATIONS"に内容が入りました。これを見ていて、3.5mmオーディオ出力が無くなっていたことに気が付きました。ファンコネクタと引き換えになってずれた形です。メモリは4GBだと報道されていましたが、2GB/4GB 2タイプの模様。 【2020/12/11追記】
上記の公式ページが404 not foundになっていましたので調べたところURLが移動していたので、こちらの記事にまとめておきました。 【2021/01/14追記】
商品紹介ページのギャラリーに写真が掲載されていました。裏面に基板リビジョンが1.01とあるので、微調整しつつ量産に向けて進んでいるのだろうと思います。発売が楽しみです。ただ、技適マークが見えないのがちょっと不安…
Tinker Board 2S
Tinker Board 2
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